文化勲章を受章した日本画家の平山郁夫氏(77)のおいと称して観光客から現金をだまし取ったとして、京都府警川端署は20日までに、詐欺の現行犯で住所不定、無職・久保幸輝容疑者(60)を逮捕した。
調べでは19日午後7時40分ごろ、京都市下京区の喫茶店で、京都観光に来た千葉県松戸市の女性会社員(36)から現金1万円を詐取した疑い。同容疑者は画材を持ち、ベレー帽姿で竜安寺や仁和寺に現れ「僕は平山郁夫のおいで平山イクヨシ。キャンバス代を出してくれたら僕の油絵を送る」と女性1人の観光客に声をかける手口を繰り返していた。過去3回、同様の詐欺で摘発されており、ほかに約20件の余罪を自供しているという。
平山郁夫美術館(広島・尾道市)では、同容疑者とみられる人物から声をかけられた女性から、問い合わせが相次いでいたという。郁夫氏の実弟で、館長の平山助成さん(65)は「うちに問い合わせがあっただけでもかなりの数ですから、被害はもっと多いかもしれません」と心配する。